2007年10月13日 名残り

マフラーを装った若いお嬢さんを街中でみかけるようになりました。
今年は季節が少し遅れていて、各地の紅葉も2週間ほど遅れているそうです。
そんなわけでマフラーが欲しくなるほど寒くはなっていないのですが、
若いお嬢さんのマフラーは寒さ対策ではなく季節をちょっと先取りした”おしゃれ心”なのです。


ファッションに限らず、季節を少し先取りすることはよくあることで、私もいつもそう心がけています。
でも今月はお茶の世界では、”来し方”に想いを寄せる季節です。
昔なら茶壷の茶葉が残り少なくなったのを見て、ごくごく自然に”来し方”を想えたはずです。
でも現在では、一年中 欲しい時にいつでも抹茶もお香もお炭も手に入ります。
意識しないと名残りを惜しむ心なんて忘れて、いつもいつも前に突き進むことばかり考えてしまうかもしれません。


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あちらこちらで芒の穂が秋風に揺れながら光っています。
樹木の下では水引の赤が、そして紫式部は濃い紫の実をたわわにつけています。
この外にホトトギスイヌタデ、アカツメグサとピンクから紫色の花が集まりました。
アクセントにヒヨドリジョウゴの白い花を加えて7種。今日のお花はこれできまり。


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中置点前は、小板、大板、五行棚、長板でできますが、今日は小板でお稽古しました。
蓋置は水指の前に置き、柄杓を膝前に向かって斜めに引きますが、関東畳だとちょっときついですね。
そんな時は蓋置を少し風炉先に近づけてやってもよいのではないでしょうか。


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そうそう嬉しいお知らせです。
メンバーのOさんがお茶名をとられました。
Oさんは長くお茶に係わってこられたのに、家族の介護などでお茶名をいただくタイミングがこれまでなくて。
おめでとうございます!Oさん。
これからもご一緒にお茶を楽しんでいきましょうね。

本来ならこういう時はお祝いの心を表した道具組みにすべきですね。
限られたお道具で何かできないか少しは考えてみたのですが、私の力不足でごめんなさい。
まだまだ精進しなければと思い知らされた次第です。

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Iさん体調を崩しお休みでした。