2007年1月27日 “寂”

寒中とはとても思えない暖かな日です。
一番遠くからいらっしゃるKさんが、
「玄関を開け お香がかすかに漂っているのを感じるとき とても良い気分になるわ」
とおっしゃいました。


私もお香は好きですが、お茶室の“音”もそれと同じぐらい好きです。
静かな空間の中にお釜の煮える音、柄杓から水のこぼれる音、茶筅を振るときの音、畳の上を静かに歩く音、そして蓋置に柄杓を引く音。
心が落ちついていないと きっと聴こえない音かもしれません。


和敬清寂」の“寂”とは心が穏やかで集中しており、何にもかき乱されることのない状態と習いました。
その状態なら間違いなく私の好きな“音”も聴こえるはずです。


今日は皆ちょっとはしゃぎすぎてその音が聴こえなかったのでは?
何しろ気心の知れた仲間です。
もちろん最初はお茶のことに端を発しての会話なのです。
でもそれが膨らんでふくらんで横道に逸れてしまいがちなのです。


………☆
お点前は、畳の部屋は前回と同じ台子点前。
そして立礼のお部屋は点茶盤の正式なお点前をやりました。
畳の部屋はもちろん炉のお点前ですが、点茶盤の方は風炉
頭の中は忙しく働きます。


風邪でお休みだったHさん、このごろ体調を崩しがちのようですから、
日頃の健康管理に気をつけて、無理は禁物ですよ。