2012年8月4日 七事式の内から

今日はいつもの稽古場を跳び出して地区センターで行いました。
茶道の修行は心すなわち精神面と、技すなわち作法の両面のバランスがとれていることが大事です。
江戸中期に茶道が遊芸化しそうになった頃、8代又玄斎一燈宗匠と兄に当たる表千家7代天然如心斎宗匠がそのことに苦心され、大徳寺の禅師のお力を借りて七事式(しちじしき)というものを考案されました。
宗家では、歴代宗匠の法要や祝い事の折、終日行われるのが習わしです。
私も今年の利休忌に参加した時、その様子を拝見してきました。


第一部(10:00〜14:00)
出席者 宗叔、宗瞳、宗鶴、宗芳、宗京


【且座之式】
且座之式では、前もってそれぞれの役柄が決定しており、途中で替ることはありません。
これは自己の置かれた役割を天職と心得、他人の領域に立ち入らないで、自分の本分を全うすることが大事であるという教えです。


月 宗芳 役:主  客及び半東に濃茶点
花 宗京 役:半東 道具の運び出し、主のために薄茶点
一 宗叔 役:香
二 宗瞳 役:花
三 宗鶴 役:炭


花月之式】
花月之式は七事式中での根本で、最初に制定されたものです。
七事式の内でも最も厳しく、全員が少しも隙なく、始終に緊張をたもたなければなりません。
精神修養の根本義を示したもので、今自分は客の座について、安閑としていても、一たび折据がまわって、取り札の次第によっては、自席を起って、主となり点前座につかなければなりません。
たえず他の動きに注目して、どのような変化、運命の転変にあっても、少しも動じないで、それに応じてのハタラキが出来るようにとの修練です。

月 宗鶴
花 宗京
一 宗叔
二 宗瞳
三 宗芳


【一二三之式】
一二三之式の式は、亭主が点前をすることによって、茶を喫む客方が、主の点前の批判をして、点数を入れます。
書物にはこのようにあります。
「主は成績を念頭に置かず、無心に点前を行わねばなりません。
何とか間違いのないよう、上手にと思う心があれば、これは直ちに相(すがた)に現れます。
それは決して、衿を正さしめる感じを客に与えるものでもなければ、また相手の心を豊かにするものでもありません。」
ということは、客にとっては亭主の点前によって衿を正された感、自分の心が豊かになった感があることが良い点前ということになります。
具体性を欠いておりよく解りませんが、帛紗の四方捌きひとつを見ても、亭主の修業の深さや集中力は容易に想像できます。
点をつける客方の目も問われていることは確かです。

点は十種香札を用いてつけます。
点前は濃茶点前が一般的ですが、今日は薄茶2服点で行いました。


月 宗芳 薄茶二服点
花 宗瞳
一 宗叔
二 宗京
三 宗鶴


第二部(14:30〜17:45)
出席者 小島、遠山、有彩、鹿嶋、遅れて三輪、紘子


【基本として折据の扱い方、足の運び方】
花月之式1回目】
月 鹿嶋
花 遠山
一 有彩
二 宗京
三 小島
花月之式2回目】
月 有彩
花 紘子
一 小島
二 三輪
三 鹿嶋