2006年10月14日 五行棚

秋雨が終わり秋晴れの日が続くようになると、日中はブラウス1枚や時には半袖でも過ごせるけど、朝晩はめっきり気温が下がってきます。
お茶の世界では、10月は風炉から炉への橋渡しの季節です。今までお客様から離れていた風炉が少しだけお客様の方に近寄って、水指は細水指を用います。
5月から使い続けてきた風炉も今月でお仕舞い、お香も来月からは練り香になるので、白檀や沈香などの微塵を蜂蜜を糊代わりにして寄せ香を作りました。
今月は名残のお茶ですね。

お棗は、15年前に加賀蒔絵師の吉田華正氏にご指導していただき絵付けをした“蔦の絵蒔絵”を使いました。赤漆で色付けをした後、吉田華正氏が青貝と金粉の蒔絵をしてくださり、それがとても生きて ちょっと見た感じではなかなかいい感じです。
でも蓋にしか模様がないところが やはり素人の作品であることを物語っているようです。

今日は五行棚を使いました。お道具の拝見が終わって天板に棗を飾ろうとして、茶杓を水指の蓋の上へ????? そうそう五行棚の地板には風炉を置くのであって水指はお運びだからないのです。
茶杓は天板の右端に仮置きしてよいのでしょうか?
帰宅して、本「茶の湯質問室」を開いてみましたが載っていません。
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後日教えていただきました。
天板の右端に仮置きでOKです。
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今日は随分漢字のお勉強もしました。
むさしの蓋置の窯元が菰山窯とありました。
「菰」って何て読むの?
真菰(まこも)はススキに似た多年草。むしろの材料だそうです。
でもこの場合は音読み(こ)。
だから菰山窯は(こざんがま)。

それからKさんが教えてくれました。
爪(つめ)と瓜(うり)
ツメにツメ無し、ウリにツメありって覚えるんだって。

それから、それから…昔は乞食のことを“おこもさん”って言ったんだそうです。
このコモは“こもかぶり”のこもで漢字で書くと御薦となっているんだけど、むしろの材料である真菰(まこも)の菰にも通じているような気がしますね。