2012年5月12日 桑小卓

立夏はちょうど1週間前、暦は夏を迎えました。
風炉の季節です。
私事で仙台を離れられない私は親和会をお休みさせていただきました。
仙台は街路樹の銀杏の若緑が美しく、やっと躑躅が咲き出したところです。
薄物1枚では何とも頼りなく、いまだフリースを手放せません。


宗鶴さんはお子さんの関係で5月はお休み、KNさん、MMさんは宗叔さんに見ていただきました。
宗叔さんありがとうございました。
TTさん、FAちゃんにとっては風炉では初めての柄杓です。
こちらは宗枝さんに見ていただきました。


棚はちょっと難しい桑小卓です。
桑小卓は炉・風炉どちらにも使える棚ですが、初風炉の頃多くみかけます。
前からどうしてかしらと疑問に思っていましたが、今日その疑問が解けたような気がします。
桑小卓の地板は矢筈になっています。
おりしも初風炉の季節は端午の節句と重なります。
槍の鞘という建水がありますが、この道具もまたこの季節によく見かけますものね。
端午の節句男児の成長を願う行事ですから、槍や弓矢は昔から付き物です。
きっとそうに違いありません。


桑小卓の扱いを整理しておきましょう。
【濃茶】点前中はなんら異なった扱いはありません。
点前終わって、茶入・茶杓・袋の拝見を請われますと、柄杓を取って左手に構えて、蓋置を建水の上座に置きかえ、柄杓を左手でその蓋置の上に上向きに引くようにして建水にたたみます。
茶入・茶杓・袋を出しますと、柄杓左手に取って右手に渡し、合を伏せて、勝手付向こうの柱にかけ、柄の端を同じく手前の柱に正しくかけるよう 左手を柱の外側からあしらってたてかけ、蓋置は左手で取って、右手で中棚の勝手柱の際に荘ります。
水次を持ち出したら棚正面に座って、蓋置を地板の中央におきかえ、水指を棚の前に出して水を注ぎまた元に戻して勝手に退きます。
拝見物に答える時に建水を持ち出し、中に蓋置を入れて荘りますが、この時建水は前に少しだけ手掛かりを出しておきます。


【濃茶のあとの薄茶】茶碗を持ち出し、勝手付に左手で仮置き、建水を取りだし膝前に一旦置き、手を持ちかえてから定座に置きます。
次に天板の棗を下ろし、茶碗を置きあわせます。
その後、蓋置を定座に出し、柄杓を取って蓋置に引きます。