2011年6月29日 淡交会研究会

Hさん、Mさん、私の三人は徳丸宗敏業躰先生より風炉初炭手前をご指導いただきました。


6月は単衣の季節です。
当日は梅雨が明けたかのような暑い一日でしたが三人とも単衣に統一しました。
着物を着る時点から、これも修行のひとつと自分に言い聞かせました。
会場の南公会堂は節電対策で冷房温度は28度に設定され、照明も最小限です。
その中で修練係の役員の皆さまは汗だくになりながらせっせと舞台上に畳を敷き詰め観客席には椅子を並べ舞台の袖では湯を沸かしていました。
「お水屋の皆さま、本日は炭手前をお勉強させていただきます。どうぞよろしくお願い致します。」とご挨拶すると優しいお言葉をかけてくださいました。
役員の皆さまには本当に頭が下がります。


それから幹事長先生を先頭に本日の研修生全員で業躰先生にご挨拶に伺いました。
お優しそうな先生で緊張が少し和らぎました。


お床は坐忘斎お家元のお筆で「青山緑水風自清」
花入には甘茶、桔梗、岩菲、銀梅草等が涼やかに活けられています。


炭手前の役割分担は
正客がMさん、次客がHさん、そして手前が私。
初座なので正客は床付きになります。
ところが、下座床のため私と正客の間にはかなり距離があり、ちょっと問答がしにくかったです。
また、茶道口で一礼する際 道具を建付に置きましたが、一瞬 "下座床で初座の場合" はどうなんだろうと思いました。
でも業躰先生からはご注意がなかったのできっと良かったのでしょう。


お道具についての問答もなんとか無事にこなしていましたが、正客が
「きれいなお羽根ですが」
とおっしゃったので私が
コウノトリでございます」
と答えたところで業躰先生が
「お作は?」
とおっしゃったのには驚きました。
これまで羽根のお作は意識したことがなかったので。
「十職の中では飛来一閑が担当しているのです」
とのご説明に
そういえば円座や箒なども飛来一閑が作っていると以前本で読んだことを思い出し納得しました。


その他ご注意を受けた点は
○灰器は左手で持ったら右一手で膝前に置くこと(炉と違って左手は添えないこと)
○灰匙は右手で取り上げ左手で扱ったら右手を下げる(あまり首の近くを持たないこと)
○羽根もあまり首の近くを持たないこと
○座掃きをするときの足は爪立って
ご指導ありがとうございました。


その後科目は「貴人清次濃茶」「入子点」「大円真」と続きました。
HさんもMさんも「大円真」は初めて拝見したそうです。
親和会でも伝物のお稽古を取り入れていったほうがいいかしら、取り入れていくべきかしらと思い悩んでいます。