2011年11月7日 研究会

今日の科目は

  • 口切
  • ふくべにて初炭
  • 盆点
  • 茶カブキ之式

土本宗丘業躰先生のご指導でした。

床は有馬頼底筆「関 南北東西活路通」茶壷の袋の朱が眩しいほどです。
口切、炉開きの時期を迎えましたね。
親和会では今年はちょっと遅めの炉開きで26日にします。

今日も多くのことを学びました。
その中のひとつだけを記しておくことにしましょう。


先生はこうおっしゃいました。
「伝物は歴史上の道具を使い、小習は現代の道具を使います」
頭では解っていたつもりですが、お稽古の時は果たしてそれを意識しているでしょうか。
勿論親和会が歴史上のお道具を所持しているわけではありませんので、せいぜい写しになりますね。
しかし残念なことにその写しすらないのが現状です。
唐物茶入はひとつしかなく、それを四ケ伝の“唐物”にも“盆点”にも使っています。
四ケ伝の根本は台子点前からきています。
ですから“盆点”は真の唐物茶入、“唐物”は行の唐物茶入の扱いを稽古するのが目的です。


私達が四ケ伝を稽古するとき、扱い方は正しくしているつもりです。
でも拝見物に答えるときはどうでしょうか。
“盆点”も“唐物”も区別なく「○○家伝来の文琳でございます」
そして○○の中には適当に伊達家、細川家などとその日の気分によって(?)答えています。


研究会で学んだことは、これではいけないということ。
真の茶入にはどんなものがあって、その茶入にはどんな仕服が付いていて、どんなお盆が備わっているのかを勉強しなければいけません。


例えば今日の研究会で使用した茶入は国司茄子で仕服は白極緞子でした。
この国司茄子という茶入は伊勢の国司北畠家所蔵ゆえの名で白極緞子のほかに3つの仕服と竹賢人彫という初めて聞く盆が付いているそうです。


これからの稽古ではその都度調べた歴史上の茶入と仕服を答えることにしましょう。