2017年1月21日 廻り炭

初めて廻り炭の稽古をしました。
炭台、巴半田、筋半田、灰器とたくさんの道具を使います。
一時的に炭もたくさん使います。
廻り炭をするタイミングですが、炉中の炭が適度に熾っているときがよいでしょう。
なぜならその中から次なる種火を選別し、それを炉中の灰の中に埋めておきます。
この状態で客は炭を揚げたり、ついだりします。
ですからこの時の炭には火がつきません。
正客から末客まで繰り返した後、主が種火を灰の中から掘り起こして炭をつぎ終了となります。


客が先客の炭を揚げ、新たに自分の思うように炭をつぐ場面は、火を熾すためではなく要は火箸の使い方に慣れるといった意味合いがあると思われます。
黒い炭に火が点いて赤が徐々に広がり、やがて釜の口から豊かな湯気が立ち上る時の感激は望めません。
火箸の使い方の練習とはいえ、長火箸でしかも炭をひとつずつではなく、丸毬打を2個同時にとか管炭を4本同時にとか掴むことは容易ではありませんでした。


終りに主が灰の中から種火を掘り起こし炭をついで赤が広がる様を見た時は一同ホッとし嬉しかったです。