2006年12月9日 椿そして帯結び

2006年の締めくくりの月になりました。
歳を重ねる毎に時の流れが早く感じられます。
お床には「歳月不待人」を選びました。

お花は一週間前から頭を悩ませていました。
我家には一応4種類の椿があります。
先輩からいただいた赤い“乙女椿”、私が気に入って購入した“玉霞”、成長のとても遅い“炉開き”という品種そしてこの地に居を構えた10年前、区から記念樹としてもらった“薮椿”です。
でも4つともこの時期に咲く椿ではありません。椿が欲しい!
私は毎日通勤で片道30分歩きますが、目にするのはサザンカばかり。
仕方が無いので、季節外れかもしれないけど我家でまだ咲き続けている“野ボタン”で我慢しようかと思い始めたちょうどその時薮椿の枝先に一輪 本当にたった一輪だけ蕾を見つけたのです。
薮椿は日当たりが悪いせいか花の数が少ないのです。
でも悩んでいる私の味方をしてくれたようで とてもいとおしくなりました。
お稽古当日の朝また見ると、蕾が開きかけています。
「ありがとう」の感謝を込めてそっと切り落とし、季節の遅れでまだ落葉していない紅葉と合わせて織部の花入れに入れました。

お稽古の翌日の日曜日私はサカタのタネに行って“赤西王母“昭和侘助の苗、そしてお茶には関係ないけどミニ胡蝶蘭を買ってしまいました。
「早く大きく育ってね」と祈りを込めて苗を6号鉢に植えつけました。

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お稽古は三友棚でSせんが貴人清次、Hさんが後炭点前をやりました。

お稽古終了後、今日は特別 時間を延長して皆さんで“帯結び”を研究しました。
帯を苦労しないで結べる人なんているのでしょうか?少なくても私達の仲間にはいません。私もいつも苦労して必ず夫の出番があります。
何とかして簡単に綺麗に結べないものかと、ある日私はインターネットで探しました。
そして見つけたのがこれです。これはまるで折り紙のように帯を折ったり畳んだりしてお太鼓の形を作り、帯枕も帯揚げもそして帯締めもセットしておき、着物を着たらこのセットを背負うというものです。
考案したのは「瀬織津園」という帯屋さんの社長 市瀬智章氏です。
そしてこれを紹介しているサイトは岐阜の浅野屋呉服店です。

デパートや着付け教室で器具を使った帯結びはよく目にしますが、事務用のクリップと洗濯バサミだけでよいこの結び方は正に画期的なものです。

私はすでに先日の炉開きで実践済みでしたので、それを皆さんにご紹介したわけです。
半信半疑だった皆さんも納得の一技です。
考案者と紹介してくださったサイトに感謝です。