2008年11月8日 炉開き

お家元では、立冬が過ぎた初めての亥の日に炉開きを行うそうです。
これまで11月に入ったら炉を使うものだと思い込んでいたのですが、そうではなかったようです。
炬燵を使い始めるのも昔の人は亥の日を選んだそうです。
亥は陰陽五行説の極陰(水性)にあたり、火難を逃れるという信仰からきたものだとか。


そんなことを知らずに予定表を組み、今日を炉開きに決めていたのですが、今年はなんと昨日が立冬でしかも亥の日でした。


炉開きの花といえば照葉に椿が定番です。
でもこの時期に椿を入手することはなかなか困難なことで、何か他の花にしようかしらとも考えながら、
三田富子著「取り合わせのくふう」を読んでいました。


以下は引用です。
開炉には、花は照葉と椿という約束がある。
約束というのは"そうしなければならないこと"で、それでなくてもよいということではない。
それではなぜ照葉に椿かというと、
青葉の盛りをすごした木の凋落を待つすがたがあり、椿の露を含んだ蕾には明日咲く力をもつ"いのち"があるから。
それが大自然のすがたであり、人間の生きているすがたの表現である。
そこにお茶の哲学がある。


ふーむ、なるほど。
約束、お茶の哲学か。
お茶を永年やっているとはいっても知らないことが多すぎます。


という理由でOさんにSOSの電話を入れました。
すると、西王母と炉開きという種類の椿が咲いているとのこと。

今日は皆さんに炉開きという品種を見ていただきたくて蕾ではありませんがこれを入れてみました。
Oさんありがとうございました。