2009年5月23日 四ケ伝

5月2回目の今日は来月の“行之行台子”に向けて 四ケ伝のうち唐物台天目盆点をおさらいしました。
これらのお点前は、行之行台子から始まる台子伝法の基礎になるものです。
ここでこの三つのお点前を整理しておきましょう。

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【唐物】は茶入れが唐物です。
  茶道発祥以来、唐物すなわち中国産の茶入れを貴重なものとして、その扱いを特別重くしてきました。


【台天目】は天目茶碗を台にのせて扱うお点前です。
  天目茶碗はどこで焼かれたものでしょうか。
  茶道大辞典で調べてみました。以下抜粋です。
―中国には天目山というところがあるが天目山に窯はなく、天目山の寺院で常什していた茶碗であろう。
天目山の近くに福建省の建窯があり、そこで建盞天目が焼かれていた。(ちなみに盞はさかずきという意味である)
この建盞を茶人は曜変・灰被(はいかぶり)・黄盞・油滴・玳皮盞(たいひさん)・烏盞(うさん)などの名で呼んでいる―

つまり台天目とは中国で焼かれた茶碗を貴重なものとして台に乗せて扱う点前なのです。


【盆点】は唐物茶入れが盆に載った場合の手続きで、名物ものなどの丁重な扱いの修練として行う点前です。
  ちなみにこのとき使う盆は和物つまり中国から渡来したものではありません。
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各お点前をする上で、中国から渡来したものを扱う場合は和物を扱う場合と逆になります。
和物が向こう→手前だったら渡来したものは手前→向こう
和物が反時計回しだったら渡来したものは時計回し
ただしこれは道具を清めるときや拝見物を扱う場合のことであってお茶をいただくときは唐物の茶碗であってもいつもと同じですよ。
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今日のお菓子はたねや製“花清水” 清らかな水の流れに山吹が一輪浮かんで…といった風情でしょうか。
おいしいお菓子でしたが、食べにくいお菓子でした。