2014年11月1日 稽古場移転

開炉の季節を迎えました。親和会を立ち上げてから8年4カ月 名残惜しくはありましたが、稽古場を宗芳様宅から宗京宅に移しました。


宗芳さんが私(宗京)にこうおっしゃったのはいつごろだったかしら。
「私も年齢だから親和会のお手伝いをいつまでできるか」
「そろそろ考えておいてね」
宗芳さんは小柄ですが体力もあり身体も大変よく動くのでとても年齢を感じさせません。
これまで完璧にお道具の管理や稽古の準備後片付けを一手に引き受けて下さっていました。
いつも掃除の行きとどいた和室でお稽古させていただき、昼時にはデザートを用意して、時にお弁当を忘れてきた人にはトーストを作ってあげるなど、お母さん的な存在(私にとってはお姉さん的な存在)でもありました。


でもこんなこともおっしゃるようになりました。
「二階から道具を下すのが大変になったので息子にやってもらったの」
「○○は重いから階下に収納することにしたの」
「娘のところに泊まりたいと思っても毎週土曜日お稽古だから無理だし…」


私の家は下の階に和室はなく二階の和室に趣味の為の炉をきってあります。
家族も多く、このままではとても皆様をお迎えすることはできません。


近くに稽古場として使えるところはないか、条件は最寄駅から徒歩で通えること、貸部屋とかではなく道具を置いておけるところ。
和室八畳と水屋と道具を収納する場所さえあれば。


ということで駅近くのマンションを改造するか近くに小さな戸建を購入し私が家から通うという案が浮かびました。
駅近くにはマンションがたくさんあって売りにも出ています。
見学に行ってみました。
床下が浅く炉が切れません。床を底上げすることも考えましたが、戸や襖はどうなるの?


近くの小さな土地に、“希望の間取りで戸建てを”という広告も見ました。
でも土地面積が狭すぎて二階建てか三階建てにするしかありません。


そうこうしているうちに夫と先輩から
「年寄を引きとったのに(私の母を仙台から連れてきました)留守番ばかりさせるようになってはダメ。自宅で目の届く所に年寄をおきながら稽古もする方法を考えなさい。」
とダメ出し。
そんなこんなで振り出しに戻り、家族皆で引っ越して稽古場にもなる家を探し始めました。


半年後、もう探すのにも疲れ果て嫌になった頃、八畳はないけど駅からも歩けるし環境も良い現在の家を見つけました。
そこを大幅にリフォームして、家族皆で住みながら稽古もできる家にすることに決定。


家は玄関を入って左側(西側)が和室六畳、右側がリビングに続いてダイニングそして台所となっています。
和室と生活の場であるLDKが廊下で分断されているのはよいのですが、別な面から言えば和室と台所が遠いということになります。
和室の開放部は廊下側と、南側です。
南側は障子、ガラス戸、シャッターで庭に面していました。


水屋をどこに作ればよいか。
考えた末、南側に三畳ほどの水屋を増設し、台所が遠い分そこにミニキッチンも備えることにしました。
水屋には小さな勝手口を付け、廊下を経由しないで外に出入りできるようにしました。
pdfファイルには和室部分だけのリフォームを載せました。
ごく普通の和室を稽古ができるようにするまでの記録です。

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