平成28年丙申歳

平成28年丙申(ひのえさる)歳 明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。


私の世代は何と言っても西暦がしっくりきます。
役所関係だと年号を使うことが多いですがあまり縁がありません。
まして丙申(ひのえさる)のような干支(えと)は読み方すら知りませんでした。


昨年11月口切りの稽古を全員にやってもらいました。
その時に使用する「御茶入日記」本来は茶壺を預けた茶師が、その年に収穫した茶葉を壺に詰めて届けてくれるときに付けてくれる書き付けです。
親和会の稽古では費用のことがありますので、茶壺にはほうじ茶等を自分で入れ「御茶入日記」も見本を参考に自分で書いたものを使用しています。

これは昨年使用したものですが、昨年は乙未(きのとひつじ)歳でした。
干支(えと)のうち支(し)つまり十二支は誰でもが知っています。
問題は干(かん)、干には十個あって甲乙丙丁戊己庚辛壬癸 こうおつへいてい…ぐらいまでは読めますが、これが十干(じっかん)です。

ちなみにEXCELのセルに甲と入れ次のセルに乙と入れ2つのセルを選択してオートフィルをかけるとあっというまに甲乙丙丁戊己庚辛壬癸となりますが、これは余談です。
この十干と十二支を組み合わせていきます。
いくつの組合せができるかというと、10と12の最小公倍数(こんな言葉何十年ぶりに使うことか)である60です。
60年でひとまわり。これが還暦です。

すでにご存じの方は「なあんだこんなことも知らなかったの」と思われるでしょうが、そうなんです、知らなかったのです。
知ろうとしなかった、避けていたというのが本音です。


ところでこの十干ですが、こうおつへいていとは読みませんよね。
甲はきのえ、乙はきのと、丙はひのえ、丁はひのと…と読みます。
これをどうやって覚えるかといいますと、十干の前に五行を思い出しましょう。
10月中置に使う棚に五行棚がありましたね。
五行とは木火土金水(もっかどごんすい)と覚えました。
五行棚の中には木(きは木灰)、火(ひは炭)、土(つちは土風炉)、金(かねは釜)、水(みずは釜の中の水で五行が揃っています。
ということで次の表を見れば読み方はすぐに分かります。

御家元の茶会記などにしるされている干支(えと)をこれからはしっかり読んでみることに致します。


さてさて新年に床に柳を飾ってみました。柳の根締めに紅白の椿を添えたいところですが、あいにく我が家の庭にはちょうどよいのがありません。
と思っているところに知人から蝋梅のひと枝をいただきましたのでそれを添えてみました。