2016年3月26日 釣り釜

早くも3月の稽古最終日です。
今月は釣り釜でした。
月初めに雛祭りがあるので、今月は難しい点前はせずに存分に季節を楽しむ趣向にしました。
釣り釜に棚は蛤卓や寿扇棚。


釣り釜の良いところはなんといっても火の美しさです。
暗いお部屋に一か所だけ赤い火が灯り、釜からは豊かな湯気が立ち上っています。
ああなんて幸せなひとときなんでしょう。
炭火の変化はなんとも言えないものがあります。
種火から火が移って赤くなりはじめ、徐々にその赤が広がっていくさま。
種火が役目を果たして白くなるころ丸毬打の菊炭が真っ赤な菊の模様みたい。
白く化粧した枝炭も素敵なアクセントになっています。
この時ばかりは時計はなるべく見ずに、炭火の移ろいから時の移ろいを感じとります。
心穏やかなしあわせな春の一日でした。

↑赤の色が違うなあ



↑我が家のキブシはまだ小さくて枝が長く取れませんでしたが、簪みたいで可愛いです