釜の手入れ

裏千家では3月に釣釜、4月に透木釜を使うことが多いです。
つまりほぼ2カ月間は五徳が不要になります。
今日は明日の稽古のために、4か月間使ってきた炉釜をしまい、透木釜を出しました。
明日からの2カ月間は釣釜と透木釜を稽古科目によって使い分けようと思っています。


明日は、次回の研究会の予習のために透木釜です。
昔、師から譲り受けた佐藤浄清作の「富士裾野釜」です。
出番は少ない釜ですが、師も長い間使い続けて来ましたし、私の手許に来てからでも8年は経過しています。
手入れに出したくてもどこで買い求めたのかもわかりません。
そこで浄清氏の地元山形県の“山形県商業・県産品新興課”に電話をしてみました。


「清光堂工芸社」を教えていただき早速お願いしました。昨年夏のことです。
佐藤浄清という名は、清光堂工芸社の釜師が使用している名であることもわかりました。


見違える姿で戻ってき釜は、使い始める前に一手間必要です。
それは、釜の内部の錆止めの為、特殊な酸化被膜の上に本漆の焼き付け仕上げを施しているため、その漆の匂いを取ることです。
生姜の薄切りを8〜10片と水を入れ煮立てます。
2回繰り返したあと、改めて汲んだ水を沸かし飲んでみました。
OKです。


使用後は空炊きは禁物、ドライヤーを使って乾燥させると良いとのことで、私もそうしています。
大事に使い続け、私の次の世代へお渡ししたいと思っています。
ちなみに釜のお手入れ代は18,000円でした。